ブロックチェーンが破壊的イノベーションと言われているのはなぜなのか?
既存の経済システムについて勉強の勉強を通じてこの理由を理解していきたいと思います。
このシリーズのモチベーション
レクチャー動画
CourseraのPublic Economics week 1, lecture 1 より
この記事で考えること
市場経済の中での行政の役割は何か?
なぜ経済に行政の存在が必要なのか?
の答えを探るために、まず市場経済のメリットを考えていきます。
経済の定義
まず経済の定義について考えます。
経済には、
- 資源の分配についての科学
- 諸国民の富についての科学 (Adam Smith)
という2つの定義のされ方があります。
この2つの定義を組み合わせ、資源の分配がどのように諸国民の富に影響を与えるのかを考えていきます。
資源の配分
資源が乏しくても成功している国があれば、逆に資源が豊富でも貧困に喘いでいる国があります。
資源が豊富にも関わらず発展が伴わない状態を資源の呪い(resource curse)と呼びます。
経済的に成功している国は基本的に資源の配分がうまくいっている国です。
我々の経済において資源配分のメカニズムは、
- 市場
- 行政
という2つのメカニズムがあります。
市場による資源の分配は個人の意思決定の結果になります。
逆に行政による資源の分配は法令等の命令の結果になります。
では、なぜ異なる2つの方法が共存しているのでしょうか?
双方にはメリット、デメリットがあるはずです。
市場による資源の分配のメリット
市場経済のメリットは大きく2つあります。1つはインセンティブ、もう1つは情報です。
この2つのメリットはそれぞれ下記2つの要素によって引き起こされます。
それは個人による所有と個人による決定です。
個人が資産を所有することによってその人はその資産を利用して利益を生み出そうとします。
また、利益を最大化するためにその資産の弱み、強み、どう利用すべきか、を調べます。
結果、資源は最適に配分されるようになるのです。
レクチャー1の内容はここまででした。
ブロックチェーンは市場経済による資源分配の新しい手段になるのか?
もしくは行政による資源分配の手段になるのか?
はたまた全く新しい第三の資源分配の方法になるのか?
そもそも、資源を分配しなくても成功する革新的な国家を作り上げることができてしまうのか?
「資源とは何か?」ということもしっかりと考えないといけないと思いますが、
こういう部分は経済学の観点からブロックチェーン技術を見る上でポイントになってくるのかもしれません。
今回は以上です。